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1. 数を言葉で言う

1.2 道具を使って数を説明する


1.2.4 数の言い方と書き順に混乱がある

 英語を代表として、欧米語では、20までは個別の言い方があります。注意することは、13から19までは、英語は「…teen」と言います。これは、1の位の数を先に、10を後に言う語順ですので、アラビア数字で書く文字順とは逆です。20以上の二桁の数、例えば、53では、「50、3」の順で言います。ところが、ドイツ語では、接続詞を挟んで、逆順に「3と50」の言い方をします。この習慣は、右からの横書きであるアラビア語の習慣に影響されたのではないかと筆者は想像しています。もう一つ、逆順の言い方を挙げます。お金の額を英語風の横向きに書くとき、例えば、「$34」「¥1500」のように通貨記号を頭に書きます。しかし、それを読むとき、記号の読みを数字の後に言います。数を書いて示す場合、アラビア数字を使うときと、読みをアルファベット文字表記にする区別があります。例えば、1965とアラビア数字で書いてあるとき、数学的に、千九百六十五の意味に取ります。千単位に区切って読む数字であることを区別したいとき、区切り記号を入れて、1,965のように書くこともします。年号として読むときは、二桁単位で言い、nineteen sixty-fiveと発声し、またそのようにも書きます。英作文では、文頭を数字で始めない約束です。文頭に数字を書く必要があるときは、必ず文字表記にします。これを数のspell outと言います。漢数字を使う日本語表記では、語順の混乱が起こりません。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2015」

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