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1. 数を言葉で言う

1.2 道具を使って数を説明する


1.2.3 集合名詞の量の数え方は特殊になる

 数えられる物でも、個数が多くなると、数の確認があやふやになります。そこで、何かの入れ物を考えるか工夫して、補助に使います。ダースは12と同じで、助数詞として使います。物を箱に詰めるとき、3行4列または2行3列にすると収まりが良くなります。日本の習慣では、品物は5個または10個単位でまとめます。欧米人の感覚では、半ダースまたは1ダースに満たない欠陥品と誤解されることがあります。20個をまとめるとき、4行5列の容器がよく使われています。英語を代表として、欧米語を習うと、単数・複数の区別がある普通名詞と、集合名詞と物質名詞の量の表し方を覚え、さらに動詞の使い方に注意しなければなりません。入れ物と単位とを決めて、量を数で理解します。例えば、英語を習い始めると、a cup of waterの言い方を教わります。これは、日本語の習慣に無いと思うでしょう。しかし、加算名詞であっても、人は「人(ニン)」、馬や牛は「頭」、虫は「匹」、たたみは「畳」、などの助数詞を付けます。これは単位名の性格があります。外国人が日本語を習うとき、この習慣を覚えるのが厄介ですが、物質名詞と同じ扱い、と割り切っている人もいます。長さ・面積・重さなどは、物質名詞に準じた数え方をします。例えば、農地の大きさは「町、反、畝、坪」などの助数詞を使い分け、小数表記を使いません。このときの計量道具が、物差しと秤です。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2015」

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