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5. オブジェクト指向データベース

5.3 写真データの目録作成と利用技法


5.3.1 例題として橋の切手を目録化したこと

 図 5.2 英領西インド諸島ニービスの切手。
  ロイヤルアルバート橋(1859)と設計者ブルネルの肖像
 筆者は、個人的な趣味として、橋を図柄とした、日本と世界の郵便切手を集めてきました。特別な説明なしに、その図柄は、インターネットで公開しています。10 年ほど前からドイツ人の土木技師とペンフレンドになり、情報交換をしています。そのドイツ人はコンクリート橋の技師として日本に来たことがあって、日本の橋の切手も集めています。日本の切手の図柄を説明してきましたが、それを機会に、切手をデータとした、画像データベースの構築の例題にするように再整理をすることにしました。その作業をして得られた、幾つかの知見を説明することにします。郵便切手 (postage stamp) には二つの顔があります。一つは郵便料金を前納した証紙として、未使用のものは有価証券としての価値があること。二つ目は、切手の図案が著作物であることです。収集家の間では、美術品的な価値、さらには骨董的な価値が付いて売り買いされる価格があって、そのためのカタログも発行されています。筆者は、橋梁工学を専門としていますので、教育利用を目的として、橋に関係のある絵柄の切手を集めてきました。切手の紹介をするときは、切手の図柄を複製しなければなりませんので、公的な許可が必要です。しかし、消印があるものや、黒い線を入れるなどがしてあれば、許可なしに複製することが認められています。原寸大の切手は図が小さくて細部が分かり難いのですが、そのまま、サムネイルになっています。画像処理をして2ないし3倍に拡大し、斜めの線を加えてWEB 上で公開しました。図柄と共に添付した参考写真などの著作権については、切手ごとの説明の個所で紹介することにしました。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

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