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5. オブジェクト指向データベース

5.2 図面データの電子化技術


5.2.5 実用的な寸法の画像に作り直す

 CADのソフトウエアで作成した図は、作業時に使ったグラフィックス言語のファイル形式ではなく、変更しない完成品として、レーザプリンタでハードコピー化するか、ビットマップ形式のファイルにします。手書きで図面を作成していた時代は、計算書などの書類も含め、マイクロフイルムにして保存しました。これらは、改めてスキャナーでデジタル化できます。元の資料は、アーカイブとして保存する施設が無い場合、廃棄します。これらのデジタル画像は、元のデータが読める程度の解像度が必要ですので、ファイル寸法が大きくなります。このファイルの保存媒体に、大容量の光磁気ディスク(MOが使われましたが、このデバイスの時代は終わり、現在 (2011)ではCD-ROMの利用に移行しています。筆者が持っている MOは、80本ほどありますが、CD-ROMへのバックアップを考えなければならなくなりました。目録を頼りに、これらの保存媒体を見る機会は少ないのですが、その理由の一つは、複数の枚数の図面全体を一覧する方法が不便であることです。図面をデータベース化して検索するときは、美術書目録のような、小寸法の図を添えた一覧をまず表示しておいて、それを見て選択する方法が必要です。これには、写真のときのサムネイル作成方法を応用できるようになりました。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

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