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5. オブジェクト指向データベース

5.2 図面データの電子化技術


5.2.3 デジタルカメラの普及が情勢を変えた

 デジタルカメラの歴史は1975年まで遡るのですが、これが庶民にも手が届くように普及してきたのは 2000年以降です。それを支えたのは、高密度のデジタルメモリが安価に利用できるようになったことが大きな理由です。デジタルカメラ自体の解像度も上がってきました。その表現方法として、CCD素子の画素数で何万画素のように言うのですが、直観的な理解に向きません。パソコンモニタの解像度(resolution)を言うときは、例えば 640×480ピクセルのように言いますが、このピクセル数の積、ここでは約 300 Kになりますが、これが30万画素に相当します。1ピクセルに濃淡情報として 1バイトを当てると、モニタ一画面当たり300 KBのメモリが必要です。画素数の大きなデジタルカメラで撮影したデータをレーザプリンタで印刷するとき、プリンタの解像度は単位長さ1インチ当たりのドット数 (DPI; dot per inch)で言う習慣です。通常約 0.1 mmよりやや狭い間隔の、 2点が識別できる精細さが使われますので、約300 DPIが多く使われる数値です。これらの数値を踏まえて、画像データベースの骨格を設計します。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

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