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5. オブジェクト指向データベース

5.1 何をしたいかの問題意識


5.1.2 ベンチャーソフトを使わない

 コンピュータを、利用者の方で見た歴史は、ハードウエアの変更と、ソフトのバージョン改訂とに対応する苦闘の連続です。ハードウエアの方で言えば、データの記録媒体である、例えばディスクの仕様が目まぐるしく変りましたので、新しい媒体に対応することができなくなって死滅した資料が増えました。データは残っていても、ソフトウエアが異なったコンピュータシステムに対応できなければ、これもデータの死滅に繋がります。一時的な処理では、ベンチャーが作成したソフトは気の利いた便利さが受けます。しかし、バージョンの改訂に対応できなくなる危険と隣合わせです。したがって、プログラムもデータも、テキスト形式ソースコードで残し、さらに眼でみて読めるハードコピーで保存しておく安全策も必要です。紙に印刷したものは嵩張りますので、マイクロフイルムで残すこともします。そうすると、内容を公開することに繋がりますので、秘密にしたくなるのですが、読めない資料は、結果として全滅する危険があります。そのことを意識して、安全対策が必要です。このことは、第1.3節に説明したアーカイブと第 2.4節で説明したシステムズエンジニアリングに関係しています。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

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