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3. 目録の作成からデータベースへ

3.5 ファイル装置の基礎知識


3.5.3 固定長データと可変長データ

 縦・横 複数の枠を使って表の形に書いて整理できるデータの、書き込み枠をセル(cell)と言います。文字並びが納まるような寸法にしますが、そこに書かれるデータの、コンピュータ内部の寸法単位は、バイト数です。この表をファイルにするとき、行単位をレコードと言い、その中をバイト数の異なる複数のデータセルに分けます。扱い易いデータ構造は、1レコードのバイト数が一定のものです。これを固定長レコードと言います。数値データの場合には、バイナリー形式で記録すれば、数値ごとに一定のバイト数を当てることができます。文字並びをレコードにすると、普通、一行の文字数が一定になりません。そこで、保存に使うセルの寸法ごとに或る最大バイト数を決めて置く方法(固定長)と、文字並びの数に合わせて変化させる方法(可変長)とがあります。表のデータを並べ替えたいとき、行または列単位のバイト寸法、さらに枠単位もバイト寸法が一定であると処理が効率的にできます。この操作は、行単位の固定長レコードでランダムアクセスファイルに構築しておくと、ファイル操作でもレコードの並べ変えができます。表全体データをRAM(ランダムアクセスメモリ)に読み込むことができれば、高速処理ができます。このことが、データベースシステムのハードウエアに対する基本的な要求事項です。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

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