目次ページ  前ページ 次ページ

3. 目録の作成からデータベースへ

3.2 知的好奇心を満たす目的に使う


3.2.1 本体にアクセスするのが基本的な態度

 データベースを作成する目的は、図書館においては、保存してある図書の実物を探して書庫から取り出すこと(アクセス)にあります。閉架式図書館での古典的な方法は、個別の利用者が、カードなどの目録を見て、司書に依頼して書籍本体を書庫から取り出してもらいます。カード探索に代わって、コンピュータで検索できるようにしたのが、図書館で利用するデータベースです。探したい書籍を絞り込むための情報に使うのがキーワードです。このとき、内容についての簡単な紹介(抄録など)も見られると無駄が省けます。データベース化は、ページ数の少ない論文の検索もできて、さらに通信回線で繋がった研究者の端末で利用できるように進化してきました。論文本文をモニタで見られるように電子化する努力もされてきました。著作権のある書物の形式であっても、電子書籍化が始まりました。このようにすると、書籍本体を持ちだすことによって、傷める、などの事故に対処することができます。しかし、図書館での対象は、複数部数で印刷された書籍を主に考えています。複製の少ない貴重な書籍は、博物館や美術館並みの厳重な保存と管理が必要ですが、目録は公開します。こちらを、データベースに登録すると、知的好奇心で所在情報を知りたいときに使うことができます。
2010.2 橋梁&都市PROJECT

前ページ 次ページ