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2. 文字処理と英語用語の理解

2.6 Structureの意味


2.6.3 スクリプト言語

 COBOLは事務処理を目的にしますので、ファイルに記述されたデータの読み書きが重要です。このとき、或る特定のデータをファイルから検索する処理が必要です。これを別の言語体系として規格化しておいて、親言語としてのCOBOLを始めFORTRANなどの本体に埋め込んで使う方法で提案されました。これが SQL (structured query language)です。Structuredの英語が使われている理由は、COBOLが英語風の構文であったのに合わせるスタイルを取ったからです。親言語ごとに、固有の構文スタイルがありますが、大きな書き換え無しに、追加する文として扱う言語をスクリプト言語(scripting language)と言います。これは種々の応用プログラム(API:application programming interface)に見られます。VBScript (Visual Basic Scripting Edition), JavaScriptなどがそうです。親言語は、スクリプト言語を解釈するコンパイラを追加しますが、その言語のオブジェクトコードは、ライブラリ形式で参照します。SQLの最初の規格提案は1986年です。SQLは、データベースのファイル構造の仕様と関係します。最も単純なデータベースは、データ全体を一つの表でまとめたものです。検索効率・データの追加・変更に弾力的に対応させるため、互いに関連を持たせた複数の表を扱うようになりました。これがリレーショナルデータベースです。SQLに対する要望が多いので、規格の改訂が頻繁に行われてきました。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

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