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C9. ページの書式(Style of Pages and Format)
- (1)
- 与えられた用紙寸法に対して、文字の並べ方をスタイルといい、書かれる項目や内容によってページ内の位置や順序を決める方法をフォーマットという。
- (2)
- スタイルに関係する項目は、用紙寸法、余白、両面・片面の印刷方法、綴じ方、文字寸法、一行の文字数、行間隔、段組み、パラグラフの構成方法など、主に版組みに関係する物理的な条件(レイアウト)である。英文は横書きであるので、日本語のように縦書きがないが、用紙の向きや綴じ方が特別な場合がある。
- (3)
- フォーマットは、手紙、論文やレポート、書物などの書き方に関するものであり、論理的な意義を持って構成する。通常は、作成する文書の目的が先にあって、それに合わせて上記のスタイルが決められる。手紙の書き方、レポートの書き方などは、フォーマットがある。
- (4)
- 広義のフォーマットには、文体(英語か米語かなど)を指定することがある。また、手紙の書き方で宛名の書き方などにも英式と米式と違う習慣がある。
- (5)
- フォーマットで最も共通となる知識がパラグラフの構成方法である。これについて幾つかの留意点をまとめる;
- パラグラフは文章の論理的な単位で分ける。論文は複数のパラグラフで項にまとめ、項を集めて節とし、節をまとめて章とする。章節項の番号付けは3段階までがよい。論文内の文章の引用は、「3.5.2項の第2パラグラフ」のように用いる。
- パラグラフの始まりを区別するためにインデントを使う場合と、パラグラフの切れ目に空白行を挟む方法がある。ビジネスレターでは、後者がよい。また一つのパラグラフは8行以内とするのが良いとされる。
- パラグラフが2ページにまたがるのをできるだけさける。特に、パラグラフの始めの一行が前のページの最後に残る場合、またはパラグラフの最後の一行が次のページの頭にくるのをorphanと言う。特に後者の一行をwidowとも言う。四行からなるパラグラフを前後二行二行にして次のページにまたがるのも良くない。これを避けるには、全体の文章から見直す必要がある。
- パラグラフの終りが一行の終りまでいっぱいにつまるのも避けるのがよい。
- 行末で語をハイフンで切る場合、パラグラフの最初の行と最後の行では使わないようにする。また、二行続けてハイフンを使うことも避ける。
- パラグラフの使い方で、hanging indent, outdentがある。これはパラグラフの最初の行が相対的に飛び出していてindentと逆配置になる。箇条書きなどの場合に用いるが、通常の文書では奇をてらい過ぎるきらいがある。
- 手紙の宛名などは一種のパラグラフ単位として扱われる。この場合、行末の扱いとして、open punctuation と close punctuation とがある。前者は行末でコンマやピリオドで区切らない。後者はヨーロッパでは普通に使われる。
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