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4. 画像を含める印刷

4.3 画像の実用的な寸法


4.3.1 実用的な解像度

 デジタル化した画像データは、光学的な処理と同じように、種々の寸法に変換させる拡大・縮小・トリミングができます。一般家庭のパソコン環境は、モノクロプリンタがあれば、モノクロ画像を印刷できるようになりました。カラープリントは、やや特殊です。街中のカメラ屋さんに、USBやCDに画像データを記録して持ち込めば、質の良いカラープリントが作成できるようになりました。私的にパソコンを利用している環境では、画像プリントの実用的な寸法は葉書大(A6版)が扱い易く、街中のカメラ屋さんでは、それより小さめのサービスサイズを薦めています。パソコンのモニタ上で観察するときは、モニタの解像度を理解しておきます。NTSC方式のアナログテレビ時代の映像は、水平方向の走査線の、縦並びの数がデジタル的な値であって、同じ画像を、二度にわけて跳び越し走査をして、ほぼ 480本です。水平方向はアナログ量であって、約320ドット程度の解像度です。初期の高解像度モニタは640×480ピクセルです。水平方向の解像度が実質的に2倍になりました。これを受けて、デジタル化して利用する画像ファイルの寸法を、640×480ピクセル内に揃えて保存することが実践的です。絵葉書を300 DPIで取り込めば、実用的に十分の画質です。データは、2000×1500ピクセルになり、1〜5 MBの大きな寸法のメモリ領域を取ります。このデータを、1ドット対1ピクセルに対応させるようにしてモニタに表示させると、大きすぎて画面をはみ出します。したがって、元のデータをアーカイブ扱いにして、別に保存し、モニタ上で適度な寸法になる縮小した画像データを、筆者は、二種類作成しておくことにしています。大小種々の画像を一旦スキャンしてデジタル化し、それを640×480以内のピクセル数と、サムネイル用の100×100以内のピクセル数に変更したものを、作業用として手元に置く元画像データにしています。必要に応じて、葉書大のプリントに作り直し、カード形式の保存版にしています。モニタの解像度が向上してきましたので、水平方向に表示できるピクセル数が640→800→1024(1K)と上がってきました。さらに、幅広の、通称で2K、4Kテレビも利用できるようになりました。そうすると、640×480ピクセルの画像データは、モニタ上では相対的に縮小されて80→60→31→16%の領域寸法で表示されます。元々の画像データが葉書大であると、モニタの画面上でも葉書大の寸法近くで表示されます。

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