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3. 画像処理の理解が必要

3.3 画像の観察と眼の機能


3.3.5 サムネイルに個性を持たせる

図3.1 岐阜市の忠節橋、設計一般図。元はA1版。文字は、もう読めません。
 画像を縮小すると、元の画像の特徴が失われて、何が写っているのかが分からなくなり、元の画像を再現して確認する手間が掛かることがあります。これは、翻って、元の画像が情報媒体としての適性が不十分であった場合のほか、光学的または電子的処理に原因がある場合とがあります。写真撮影では、なるべく無駄な背景を省き、対象に近づくか、望遠の機能を使って、いわゆるアップの画面構成にします。テレビを視るとき、カメラマンがどのような技能を使っているかを想像しながら視る楽しみ方があります。案外不注意な撮影もあります。景観の場合、「どこから、どの向き」の方位・方角、「全体と部分」との関連、などが分からないことが多いので、これを補う文字情報が重要です。街の写真屋さんがサムネイルをサービスしてくれることがあります。こちらは高画質の映像でプリントしてありますので、ルーペでの検査にも利用できます。しかし、簡単な画像処理ソフトを使ってピクセル数を落とした縮小画像に作成すると、画質が極端に悪くなることが起こります。とりわけ、線図で構成した大版の図面は、線が途切れて、全くのゴミ図形になることが起こります。文字も原理的に線図です。最近の画像ソフトは賢くなってきました。ワープロには画像挿入の機能があります。画像を取り込んで、マウスでドラッグして縮小処理をしても、図面と分かる変換をしてくれます(図3.1、図3.2参照)。

図3.2 設計一般図をサムネイル化した

図3.3忠節橋の写真
サムネイルで紹介
藤井資料の番号は、fuji04561

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