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3. 画像処理の理解が必要

3.1 文字も画像データである


3.1.5 文字の図形データが二種類ある

 文字は、図形としてのデザインが何種類もあります。日本語用のワードプロセッサは、明朝体とゴシック体の二種類が基本です。表示のときに、斜体(イタリック)、太字(ボールド)に変形する処理が応用できます。書籍では、出版社ごとに固有のデザインの字形を開発しています。しかし、モニタでは、デザインに凝ることができなくて、読める程度の字体で妥協します。モニタの画面上で文書の編集をするとき、プリンタで印刷するイメージと相似のレイアウトで作業できるように、機能が設計されています。プリンタとモニタとでは、同じ字体でも表示に使うビット数が異なりますので、それぞれに別のデータを用意します。このデータは、システム領域に保存されています。プリンタに印刷させるとき、内部的に1ページ単位のグラフィックス領域を用意し、そこにドットパターンとして描きだします。そのページ単位の図形データを、まとめてプリンタに送信します。一文字単位、行単位でのプリントはできません。ドットマトリックスプリンタの場合、印刷用文字のドットパターンをプリンタ側でROMとして持たせていて、パソコン側からは文字コートとレイアウト制御用のコードを送信するだけで済ますことができました。一行分の文字並び単位でデータを送信しますので、連続用紙を使うことができます。また、行送りをさせない制御ができて、重ね打ちもできました。ドットインパクトプリンタでも、パソコン側で一行分の文字並びのグラフィックスデータにまとめてから送信する方式があります。この場合には、グラフィックス図形と文字図形の両方の印刷に利用できます。

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