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3. 画像処理の理解が必要

3.1 文字も画像データである


3.1.3 解像度と精細度

 コンピュータで制御するモニタやプリンタの画像は、ドット解像度(resolution)の用語を使います。この尺度は、1インチ長さ当たりに詰めるドット数をDPI(dot per inch)で言います。字形をドット並びの画像として扱うときは、最小で72 DPI(dot per inch)の解像度があれば、英字は、なんとか読める字形で表示できます。英字は画数(かくすう)が少ないので、最小寸法の字形領域を幅8ドット×高さ12ドットの矩形並びでデザインできます。漢字は、細かい字形の違いを区別するため、16×16ドット、または24×24ドットの並びを採用します。このドット方式の表示方法は、街中で見る電光掲示板でおなじみの方式です。72ポイントの解像度では、ドットが目立ちすぎて粗い字形になります。そこで、プリンタの方は、約2倍の150 DPI、または4倍の300 DPIの解像度が必要です。ドットインパクトプリンタは、機構上、150〜180 DPIで製作されますが、インクジェットプリンタは300 DPI、レーザープリンタは、さらに上の600 DPIが実用されています。それに合わせて、文字も美しい字形で印刷ができるようになりました。さらに、6ポイントや8ポイントの小さな文字寸法のフォントを使った印刷もできるようになりました。小さな文字が表示できると、1ページに多くの文字数を詰めることができて、用紙のページ数が節約できます。

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