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3. 画像処理の理解が必要

3.1 文字も画像データである


3.1.1 活字寸法と文字寸法

 説明のはじめに、文字表示に関する種々の数値を説明します。字形も原理的には画像です。鉛の活字を使っていた印刷物の歴史を引き継いで、活字寸法(呼び)は、ポイント系列を使うことが標準になりました。1インチ長さ(25.4 mm)を72ポイントとして測ります。文字寸法は、活字寸法と違います。字形は、活字の外形寸法の内側に収めます。活字を詰めて並べても、字形間に程よい隙間ができるように字形がデザインされています。英字は大文字・小文字の区別があります。しかし、文字寸法を言うときは、普通、外枠の高さに当てる活字寸法で言います。文字並びだけの文書では、読み易い文字の最小寸法は、文字高さにして10〜12ポイント(3.5〜4.2 mm)です。機械式の英文タイプライタでは、活字寸法を1機種で1種類しか選択できなくて、主に、12ポイントの、通称パイカ、または10ポイント相当のエリートを使いました。このポイント数は、文字並びを収める一行分の高さ寸法です。図形としての文字並びは、横方向には詰めますが、行間に幾らかの隙間を空ける配置です。ここは、下線(アンダ―ライン)を引くときの場所にも当てます。英字は、縦方向1インチ高さに最大6行、横方向1インチ幅に10〜12文字を詰めます。したがって英字1字に当てる実質的な矩形領域の寸法は、ほぼ、縦長の6〜8ポイントです。一方、漢字の字形は正方形の領域(全角)を使います。漢字は縦書きも横書きもしますので、横書きのときは、行間に隙間を設けることで横書きであることが分かるようにします。12ポイントの文字寸法を使う横書きの文書は、行間に、最小で4ポイント分の隙間を開け、1インチ高さに4行収めます。

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