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2. 実践的な資料管理

2.4 コンピュータを使わない情報整理


2.4.1 カードを使って情報整理をする

 やや時代に取り残されてきている感もしますが、腰の強いカードを使って文書や画像の資料を整理する方法は捨てたものではありません。絵葉書はカードです。印画紙に写真をプリントすることはカード化です。実用されているカードの寸法を表2.1にまとめました。この報文で対象としているのは、一単位の情報を保存するA6版を標準寸法として提案しています。薄手の紙に印刷したページ数の少ない資料、パンフレット、広告紙、いわゆるチラシ類は、一過性の情報として、普通は捨てられます。最小のカードの例は名刺です。この寸法は、キャッシュカードなど、プラスチック製カードに利用されて、いまでは標準です。現在(2015)使われている日本の官製ハガキの寸法は、148×100 mmです。これは、JISのA6版用紙寸法より僅かに小さめです。敗戦後しばらくの年代までは、欧米で使われていた、やや小さめの寸法(140×90 mm)が標準でした。ハガキは、名刺と比べれば寸法が嵩張りますが、そのまま宛名や住所のデータ保存に利用します。写真も、形態としては情報カードです。その寸法には種々ありますが、プリント枚数が多いと保存と整理が大変ですので、ハガキよりもやや小さめのサービス版が愛用されています。画像を扱う絵葉書は、5W1Hの情報を意識的に利用できると非常に貴重な資料であることを、改めて理解して欲しいところです。
表2.1 資料の保存管理に利用する紙カードの寸法

呼び

横×縦 (mm)

備考

推奨

カメラのフィルム

35×24

横長のサムネイルに使う寸法  

郵便切手

40×30

参考です。最小は20×20、  

写真の名刺版

80×60

2段組みのA4版レポートの図挿入に使います

普通に使う名刺

91×55

キャッシュカードなどの標準寸法になりました

手札版

110×75

   

サービス版

110×85

   

5×3

127×76

写真屋さんの推奨するサービス版  

旧官製ハガキ

40×90

旧欧米のハガキ寸法、やや小さめです  

官製ハガキ

148×100

定形寸法の規格は、最大154×107〜最小140×90

A6版用紙

148×105

A0の用紙寸法は1m。A7以上の規格はありません

6×4

152×102

図書館の書名カードなどで使われていました

7×5

165×115

海外向けの絵葉書寸法、定形扱いができません

ISO B6版用紙

177×125

B0の用紙寸法は√2 m  

キャビネ版

180×130

   

JIS B6版用紙

182×128

日本のB列規格はISOと別です。和紙の寸法が元です  

京大カード

182×128

JIS B6版カードの別称  

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