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2. 実践的な資料管理

2.3 画像データのファイル管理


2.3.2 説明なしの写真は捨てられる

 骨董的な書画は、箱書きで残されていて、これが奥付に当たる情報です。好みの絵画を部屋に飾るとしても、一部屋に何枚も並べることはしません。日本住宅の床の間は、季節に合わせて書画を取り替える習慣があります。画像を使ったカレンダは、月が替わると画題も変る楽しさを持たせています。こちらは、月が変ると捨てられます。一般家庭で、身内や友人を写した写真は、それに関連を持つ人がいれば、内容を特定できますので、特に説明書きをしません。冠婚葬祭の記念写真は、不十分ながら、5W1Hの情報が読み取れます。団体旅行で観光地を回ると、地元の写真屋さんが記念撮影をしてくれて、場所と日付を写し込んでくれます。フィルムを使う普通のカメラには、日付を写し込む機能を持つものがあります。これらの写真は、当事者以外は興味を示しませんので、日時が経てば、処分されてしまいます。一方、名所・旧跡などを図柄にした絵葉書は、作成された時点での歴史を刻んだ情報を持ち、それを扱う古書店もあります。消印から日付が読めると貴重です。
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