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2. 実践的な資料管理

2.2 紙の資料の保存場所を考える


2.2.2 雑誌は読んだら捨てる

 学術団体は、個人の読者会員を対象として、専門に関わる情報を編集した機関紙と、学術論文を集めた論文誌の二種類を、別々の雑誌て発行するのが普通です。読者側は、その内容(コンテンツ)の中で、自分が興味を持つ記事のページを残して、他の部分を捨てます。捨ててもよいように、図書館や資料室が、全体を保存して閲覧できる対策を講じるからです。遠隔地などで、図書館の利用が不便であると、必要箇所のコピーを図書館に依頼します。目次などを別形式でまとめたコンテンツサービスが試みられた時期もありました。これは、紙の形のデータベースサービスに当たり、二次資料です。この、「捨てる」行為ができなくて、部屋中が不要雑誌や書籍で埋まっている光景を見かけます。よく編集された雑誌は、ページ番号と共に、誌名・巻・号・年の情報と、著者名・表題の情報を、紙面のヘッダーまたはフッターに印刷してあります。新聞がそうなっていることを確かめてみて下さい。また、大事な記事を切り抜いて私的に利用することもします。今ではほとんどしませんが、古い人は新聞全体も大事に保存する癖がありました。複数ページを使う雑誌の記事単位は、奇数ページから始め、偶数ページ数にまとめます。見開きで2ページに続くような編集をしません。このような注意深い編集をしてあると、まとまった報文単位の抜粋コピーをしても、5W1Hの情報を満たす資料になります。個人が作成するDTPにも、このような注意深さが欲しいところです。

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