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1. データベースの解説

1.3 技術を組み立てる概念


1.3.4 パソコンのメモリ管理

 ところで、画像も含めてデータを扱うとなると、多くの問題が発生し、その解決方法を研究しなければならなくなりました。データの件数で言えば、個人単位で文章情報を扱う私的な環境では、約1千件程度までが眼を通してデータの信頼性を管理できる限度です。これは、年賀状の住所管理を考えると納得できると思います。件数が1万件を越えるほど多くなると、個人的な環境では、継続的なデータ管理ができなくなることを経験するようになります。エクセルが扱うワークシートの表は、行数の最大に64 K(6万4千)の上限値があります。藤井資料が5万件強の件数ですので、今後のデータ件数の増加を考えるときは、分散型のデータ管理をしなければなりません。一単位のデータは、行方向に複数の項目に分けたセルに表示します。項目の名称は、「年月日・橋名・その読み・橋長・幅員・構造形式・特記事項・参考事項」が主要なものです。これに「ID」を追加します。個別の項目は、文字並びで表示します。一つのセルで扱う文字数も256バイトを越えないようにします。項目数が多いので、一件全体を一行に連続させると、モニタ1画面に収まりません。行方向にスクロールさせる表示をしなければなりません。さらに、この表示をプリンタに書き出すとき、A4版用紙を横位置で使い、最小の文字フォントを使っても、一行に詰めて読める文字数は150字程度です。その結果、一つの件数の表示が、横方向に複数ページにまたがり、読み難くなります。したがって、印刷して利用するときにも、複数のワークシートを使い分け、分散型のデータ管理が必要です。このとき、ワークシート間相互のデータ参照を助ける項目がIDです。

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