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1. データベースの解説

1.3 技術を組み立てる概念


1.3.1 技術は三つの要素を考える

 技術は、英語のtechnokogyを当てます。手を使う作業の意義があって、日本語は(わざ)です。しかし、作文技術のように文科系の教養を究める場面にも使われますし、単にと付け、算術・剣術・柔術…なども見られます。英語のengineeringは工学を当て、技術に関連した学問の意義を持ちます。筆者は、技術を構成する要素を三つに分類して説明しています。それは、「道具技法技能」です。コンピュータを利用する場合には、「ハードウエアソフトウエアヒューマンインタフェース」です。このように区別をするとき、全体を抽象的な英語の用語であるシステム(system)として扱うことをします。システムは可算名詞(countable noun)です。一つのシステムは、複数の部品の集合で構成して一つの機能を持たせる目的がありますので、意義的には集合名詞(collective noun)の性格があります。そこで、複数形のシステムズ(systems)と使うと、複数のシステムを合わせて、より大きい単位の一つのシステム扱いをする意義になります。この用語は、1961〜1972年にかけて、月面に人類を着陸させるアポロ計画を進展させるとき、systems engineering, systems engineerの用語として使われたことで一般にも知られるようになりました。ところが、日本語訳を決めるとき、カタカナ語のままで使い、誤って単数形のシステムエンジニアのような和製英語の訳が広まってしまいました。

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