5. リベット構造物の設計と規準-その2(連結と添接)

5.1 連結部の所要強度

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 全強とは、部材の全断面積×許容応力度で得られる力を言います。引張部材の連結では、リベット穴分の断面積を控除して応力を検証しますので、主要部材のリベット継手の設計では、純断面積は少なくとも全断面積の75%以上あることが必要です。そして、継手の強度は、計算で得られた部材力に耐える強度が必要ですが、部材力が小さく計算されたとしても、少なくとも全強の75%以上の強度を持たせます。一般に、22mmのリベットは応力と直角方向に100mm間隔で配置することが多いのは、リベット穴が25mm幅を控除しますので、純断面積が全断面積の75%に相当するようになるからです。二次部材や曲げ部材の場合には、全強で連結部を設計するとリベットの本数が増えますので、計算応力に合わせて設計することができます。後の6.4節で、曲げ部材の添接の設計方法を示します。


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