引張り材の応力方向に直角な純断面積の計算においては、リベット穴の面積を除きます。この場合のリベット穴はリベットの呼び径+3mmとして計算します(道路橋、鉄道橋)。
千鳥にリベット打ちする場合は、考えている断面にないリベットによる損失分を、幅wに置き換えて控除します。計算式は2.5項でも解説しました。(附録F. 純断面積の決定に用いるwの表)
ただし
d: リベット穴の直径(リベット径+3mm)
p: 応力方向リベットピッチ mm
g: リベット線間距離(ゲージ) mm
ここで、山形項のゲージ線は、山形項の内側の展開図で考えます。しかしゲージ線を決めるときは山形鋼の背面から測りますので、板厚を引いた値をゲージ間隔の計算に使います。
一方、建築鋼構造設計基準案によれば、リベット穴の直径はリベットの呼び径に0.5mm加えた寸法で計算し、隣接リベット穴の控除は
で計算します。ただし
a : 控除される面積
a0: 正味の欠損面積
b: リベットピッチ
g: リベット線間隔