4.10 引張材の純断面積の計算法

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 引張り材の応力方向に直角な純断面積の計算においては、リベット穴の面積を除きます。この場合のリベット穴はリベットの呼び径+3mmとして計算します(道路橋、鉄道橋)。

 千鳥にリベット打ちする場合は、考えている断面にないリベットによる損失分を、幅wに置き換えて控除します。計算式は2.5項でも解説しました。(附録F. 純断面積の決定に用いるwの表)

ただし
 d:  リベット穴の直径(リベット径+3mm)
 p:  応力方向リベットピッチ mm
 g:  リベット線間距離(ゲージ) mm

ここで、山形項のゲージ線は、山形項の内側の展開図で考えます。しかしゲージ線を決めるときは山形鋼の背面から測りますので、板厚を引いた値をゲージ間隔の計算に使います。

 一方、建築鋼構造設計基準案によれば、リベット穴の直径はリベットの呼び径に0.5mm加えた寸法で計算し、隣接リベット穴の控除は

で計算します。ただし
 a :   控除される面積
 a0: 正味の欠損面積
 b:  リベットピッチ
 g:  リベット線間隔


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