4.4 リベットの働長とその制限

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 力を伝えるように設計されたリベットのことを耐力リベットと言います。締め付ける板の総厚みを働長と言いますが、この寸法はリベット径の4.5倍以下がよいとしています。22mmリベットでは99mmになります。これ以上長いリベットは、働長1mmの増加ごとにリベット数を0.7%増すことにします。リベット径の6倍の働長(22mmリベットでは132mm)以上のリベットは特別の考慮を払うことになっています。鋼構造設計規準(案)では、この制限が、5倍の働長を超えるときは、働長6mmの超過毎に本数の4%増しとしています。

 道路橋の皿リベットでは、表面から9mmまでは力学的に無効としています。一番表面にある8mmまたは9mm厚の板では、この板はリベットによる力の伝達には無関係です。9mm厚以上の板では、皿部の上半分を無効とします。もし9mm厚より薄い板が表層にあれば、これを除き、残りの皿の部分の、やはり上半分を無効とします。このようにして求めた働長について、丸リベットと同様の有効支圧面積の計算をします。


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