目次ページ 前のページ 次のページ

HTML文書 作成の手引き

4. HTMLタグの意味と機能


4.1 編集作業の書き込みとの関連で理解する

 一般の人が印刷用の原稿を作成するときの方法は、400字詰めの原稿用紙に文章を書きます。これを編集者のところに持ち込むと、原稿の行間の余白に赤鉛筆で組み版の指示を書き込みます。これを組み版作業に送り、版下印刷(ゲラ刷り)を作成してもらいます。これが返ってきたところで校正しますが、この場合の修整指示も赤で記入します。組み版をコンピュータ化し、コンピュータに指示する用語が組み版言語、ML(markup language)です。HTML文書の場合にはHTMLタグ(tag)と言います。タグは、単純化した英字(要素文字並び、element)を<>で囲い、例えば開始タグ<P>と、終了タグ</P>との間に文字並びを挟みます。開始タグは、より細かな指示をする文字並びを追加記入することができて、これをタグの属性(attribute)と言います。属性を含めた開始タグの書き方の文法も理解して使うのですが、文字並びが長くなりますので、利用頻度の高いタグの書き込み作業は手が掛かります。そこで、タグと属性仕様を別ファイルにまとめて定義して参照させる方法が便利です。このファイルをスタイルシートと言い、英語ではCSS(cascading style sheet)と言います。ホームページを作成するユーザは、モニタの画面上での表示のスタイルを、便利で見栄えが良くなるような希望を寄せますので、HTML本体の仕様の改訂が進んでいます。XHTML版、さらにはHTML4からHTML5への移行などがその現れです。この場合であっても、大部分の基本タグは継承(inheritを訳した硬い用語)されます。そうではあるのですが、筆者としては、なるべくHTML4の仕様の基本機能だけを使う保守的な態度を取っています。タグ要素と属性の種類は多いのですが、以下に紹介するのは、その基本機能に絞ったものです。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

前のページ  次のページ