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HTML文書 作成の手引き

1. 文章原稿の作成


1.2 実践的な作文技能は個人の責任で覚える

 作文と言うと硬い用語です。昔の小学校では綴り方と使いました。良い見本を見て、練習を重ねて自分で覚えます。書店に行けば、「手紙の書き方」のような実用書があります。作文の良し悪しは、他人に見てもらって改善するのがよいのですが、適切な助言のできる人が身近に居るとは限りません。優しい、自然な言葉遣いで文章を書きます。若者同士や身内で使う言い方を避け、言わば、お行儀のよい文章にします。学校の先生は、生徒との会話に迎合するような、くだけた話し言葉を使うことも目に付きます。外部の人が読むには、みっともない文体になっていることがあります。形式的なまとめ方をする一般的な規則として、漢詩をまとめるときの作法からきた起承転結で、文章を分けることの説明を見ます。手紙の書き方では、拝啓に始まり、時候の挨拶、本文、そして敬具で締めるスタイルが一つの定番です。この前後に、宛名・日付・表題または用件、発信者名などが付きます。ワープロのソフトでは、この構想に基づいたテンプレート(雛型)が利用できるようになっています。しかし、一般的な文章作成では、起承転結単位は、段落(パラグラフ:paragraph)単位に分ける規則と考えるとよいでしょう。文章単位を段落単位で構成し、必要に応じて見出し(ヘッダー:header)を付けます。この考え方は欧米の作文技法としては一つの常識です。実は、HTML文書のタグに<P>、<H1>〜<H6>があります。これがパラグラフとヘッダーを意味した英字の略です。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

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