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HTML文書 作成の手引き

0. はじめに(introduction)


0.4 初期の目的はHELPファイルの作成にあった

 大型コンピュータが使われていた時代から、コンピュータを使いこなすための種々の参考書(レファレンス)類は重要な文書でした。これらを理解していなければ、仕事になりません。これらは、必要な事項がすべて書いてある書類の集合です。日常的な利用には、使い勝手を良くした手引書(マニュアル)を工夫したものを手許に置きました。コンピュータのOS(オペレーティングシステム)が単純なDOSの環境であったとき、コマンドレファレンスが無くて、コマンドを忘れるか、使い方が分からないと、キーボードを前にして、ユーザは何もできませんでした。この不便さを少なくする方法の一つが、プログラムとして動作するHELPの組み込みです。しかし、この使い方が分からないと同じ不便になりますので、或る共通した操作方法が提案されるようになりました。パソコンのOSにWindowsが採用されるようになって、当初はWindows HELPが利用されました。西暦2002年以降はインターネットとの相性のよいHTML Helpが標準になりました。この作成は、かなり専門的な作業です。HTML Help利用の基本的な考え方は、印刷物(ハードコピー)としての形を持つレファレンスと並行して、モニタ上で閲覧する(ソフトコピー)に位置づけられていることです。レファレンスはページ数の多い文書です。その中の必要な項目を検索して表示する閲覧ソフト(browser)に、マイクロソフト社のインタネットエクスプローラ(以降はIEで表記します)が主に使われます。関連のあるHTMLファイルを一つのファイルにまとめた(コンパイルした)ものが、通称で言うHTML Helpファイルであって、拡張子は(.chm)です。Windows系のパソコンで使います。このアイコンをクリックすると、IEがHTML Helpの項目を表示します。自分のパソコンに(*.chm)ファイルが無くても、外部のWEBサイトにある、元のHTMLファイルにオンラインリンクして使う方法もできるようになりました。これらの方法が大衆化してきたものが、個人単位で情報発信をするホームページの開設です。こちらの方のファイル作成は、モニタの画面上でのデザインの方に凝り、一つ、または多くても数個のファイルを扱う程度であることが、HELPファイルと異なります。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

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