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3. 寸法と尺度

3.5 材料と寸法情報


3.5.3 図面から材料を拾うことを考える

図3.3 鉄筋組み立ての透視図
 設計図の段階では、対称な図形は必ずしもすべてを描くことをしないで、誤解される恐れがなければ半分を省略することもします。材料寸法の記入は、実際に描いてある図形の個所に記入する約束ですので、全体の材料を積算するときは、同寸法の部材の個数を図面から読み取らなければなりません。これを、材料を拾うと言います。この作業をするときは、図面を見て、全体の立体的な構造を頭の中に想像できなければなりません。これを読図と言います。専門教育の場では、簡単な設計図を教材として、読図の習得と材料拾いを実習させると、設計図の理解が深まります。特に、鉄筋コンクリートの鉄筋の加工形状・数量を拾わせ、針金などで摸型を作成させると、興味を持ち、また図面の理解が深まります。ただし図3.3の透視図は、鉄筋太さによる上下左右の位置関係を無視した図です。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 20112」

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