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3. 寸法と尺度

3.4 寸法の記入


3.4.3 寸法数値の書き方が単純化されたこと

図3.2 寸法線と寸法文字との相対的な位置
 図面に寸法数字を書き込む方法には、図 3.2に例示した3つがありました。(1)は、数学教科書などで見られます。寸法線は曲線です。寸法線の両端に矢印記号も使わず、手描きのイメージがあります。記号を書いて、曲線を描かないときは、辺の記号を示します。(2)と(3)とは、寸法を区切る個所に寸法補助線と矢印を使います。1970年代までのJISの機械製図では、(2)の方法が採用されていて、土木・建築の製図では(3)の方法が採用され、統一規格にはなっていませんでした。(2)の方法は、寸法数字の高さの中央を寸法線が通るようにし、文字並びの幅だけ寸法線を中断しなければなりません。この記入方法は、コンピュータを使うCAD製図に応用するとき、少し面倒なプログラミングをしなければなりません。これを考慮して、ISOの国際規格で(3)の方法が正式に決まり、日本もこれを採用するようになりました。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2012」

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