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3. 寸法と尺度

3.4 寸法の記入


3.4.2 作図に使う定規は計測道具ではない

図 3.1 各種の作図用定規
 手描きで製図をするときは、図3.1のような、尺度に合わせた目盛を切った定規を使います。これは、尺度を決めて、或る長さの直線を引くことが目的です。物差しとは言いますが、長さを測る計測道具ではありません。縮尺に合わせて寸法目盛を切った三角スケールがあります。図面に物差しを当てて寸法を測ることは、図形の確認のときにはしますが、それで得られた寸法を実物の計測に利用することはしません。図3.1のアーキテクトスケールは、日本では馴染みがありませんが、インチを使う寸法を区切るときに使います。左端の0の目盛位置が1インチ分ずれていて、右は目盛が粗く、左向きに端数を測る分数表示の目盛が切ってあるのが特徴です。例えば5インチ3/8の長さを区切る時、左端の3/8インチの個所を起点に合わせ、右の5インチの所で終点を区切ります。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2012」

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