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3. 寸法と尺度

3.1 長さの計測と規格化


3.1.7 体積は別単位系もあること

 面積の単位系は、長さの単位系の2次元化で決めることができます。しかし、体積、又は容積の単位系は、古くは、長さとの関連無しに決められていた経緯があるようです。日本では、お米を測る容積単位に石斗升合が使われていました。1升は1.8リットルであって、メートル単位から見るとやや中途半端な容積単位ですが、日本では多くの場面で見られます。通称で言う1斗缶は、ブリキ製の角型の容器であって、英米単位の5ガロンの容量と対応しています。暖房用に使う石油などの入れ物には、これに代わってポリエチレン容器が普及してきましたが、旧来の容積単位を引き継いで18リットルの容量です。重量単位は、容積単位と関連を持ちます。お米1斗が4貫、水1斗が4.8貫です。製図は、寸法の表示が重要です。重量を記入することも少なくないのですが、設計作業では材料の寸法、つまり体積計算の元になる数値の記入が必須の項目になります。材料の積算表を、同一図面にまとめる場合と、別にすることもします。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2012」

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