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2. 作図と製図

2.2 印刷と複写


2.2.4 レーザプリンタの開発で青写真の時代が終わった

 1955年は、普通紙にも複写ができるゼロックス社のコピー機械が使われるようになって、複写機は新しい時代に入りました。これに続いて、レーザプリンタインクジェットプリンタが普及するようになりました。ここでのプリンタの言い方は、作図原理が、上の項で説明したプロッタとは異なるからです。事務処理装置としての視点は、複写機(コピー機)と括ります。青写真のコピー原理と大きく異なることは、画像を一旦電子化データ、さらにはデジタルデータに変換してから再現させることです。画像データの取り込み部分が、別装置としてのデジタルカメラやスキャナです。用紙にコピーを作成する装置部分を別に選択できるようになりました。コンピュータのモニタ画面で、閲覧または確認に利用することがその一つです。こちらをソフトコピー(softcopy)、用紙を使う場合はハードコピー(hard copy)と言い分けるようになりました。事務用複写機は、使い勝手が良くなるように、スキャナとプリンタとを一体化した製品です。用紙寸法としては、A3版までが普通です。A0版のような大図面まで複写するには、特別仕様の広幅用紙用のスキャナ、またはデジタルカメラでデータを取り込み、広幅用紙が使えるプリンタにデータを送って作図させます。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2012」

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