目次ページ  前ページ  次ページ

1. 土木製図基準制定と改訂の経緯

1.3 日本語の問題


1.3.1 規格の文章の書き方にも規格がある

 規格や基準は法律ではなく、提案です。この条文の文章は、誤解を避けるために注意深く作文します。そうすると、規格文書の文章と書式は、法律の条文のようになります。 JISは多くの規格を提案しますので、全体を通して統一のある文書に作成する規格を、「JISZ8301規格票の様式」にまとめてあります。同じ趣旨の作文規則は、官公庁が作成する文章を分かり易く表現することを目的として、公用文作成の要領が、昭和27年4月4日付け内閣閣甲第16号内閣官房長官依命通知から始まりました。これは内容が複雑ですので法律にはなっていません。これらの提案文書は、文書作成側が理解しておく素養をまとめておく内部利用の手引きの性格があります。言い替えると、参考書の性格はありますが、教科書として利用する目的で編集されていません。社会全体で利用する実用文書の書き方を、英語ではtechnical writingと言い、欧米の大学では必修科目に位置づけられています。この理由は、多くの言語環境から集まってくる学生が相互に理解する標準的な作文技法が必要になるからです。
(参照:実用文書のまとめ方 http://www.nakanihon.co.jp/gijyutsu/Shimada/bunsyo/top.html
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2012」

前ページ  次ページ