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24. 幾何の計算に使うプログラミング

24.5 Visual Basicを使うプログラミング


24.5.4 GUIを主体としたユーザインタフェース

 Visual Basicは、商品になるようなプログラムの開発を目的とするよりは、ユーザが自前で利用するプログラムを作成することの方に多くの需要があります。科学技術計算は、データを加工して結果を比較する使い方が多くなりますので、コマンドなどの文字入力で実行するよりも、あらかじめ決めた幾つかの処理をメニューなどで選択しながら作業を進める方法が多くなります。例えば、碁・将棋のソフトに見られるように、次の手をどうするかの選択、場合によると「待った」で戻る、記録をファイルに残して再現する、などの処理があります。この制御はマウスを使ったユーザインタフェースが便利です。図24.2は、フォームの最下段、ステータスバーにあるパネル番号をクリックすることで、処理を制御するようにしてあります。番号がどうような処理であるかのHELP的な情報を左上のモニタ画面に表示させます。処理の途中経過は、必要に応じてファイルに保存しておいて、レポート作成の原稿に使います。この制御は、いわば、脱線的、道草的な処理になりますので、メニューバーの方で実行させます。プログラムの実行結果を使うレポートの作成には、MS-WORDのようなワードプロセッサを使うことになります。このようなプログラムの実行形態は、例題データを使って再現実行ができますので、教育利用を計画することができます。因みに、会計計算の場合、同じデータを別の人が使う再現実行は、処理のエラーを見つけることに使うことが多く、これをベリファイ(verify)と言います。
2009.12 橋梁&都市PROJECT

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