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23 道具としてのコンピュータ

23.4 基本的な技能


23.4.2 電源を入れることから

 パソコンを前にするとき、人によって違う目的を持ちます。最も共通する基本的な操作は、電源を入れることからはじめます。最初に手ほどきを受ければ済む知識ですが、仕事を終了するときと組にして、簡単なチェックリストのように形にまとめて確認します。パソコンが暴走したとき、電源を切って、最初からやり直すことが必要になることがあります。モバイルパソコンは、電池でバックアップされていますので、電源コンセントを抜いても電源が切れません。電源スイッチを長押しすると切れることを知らないとあわてます。また、仕事を終了するときも、ソフトウエア的な手順を守らないと、次回の開始のときに障害が起こります。けじめを付けるため、一度は経験しなければならない儀式を通過儀礼と言います。学校教育の期末試験は、通過儀礼の性格を持っています。成績の評価をすることが目的ではなく、教育効果の確認をするけじめの場面と考えるべきでしょう。カンニングは、成績順位を決める場合には犯罪行為でしょうが、その場面で知識が身に付くことに役立つのであれば、目くじらを立てる必要がありません。経験の有る人ならば常識となっている知識を覚えそこなっていることの方が、本人には不幸だからです。技術に関することは、年齢・身分・面子などにこだわらず、経験のある人に教えを請い、相応の礼を表します。考えてみれば、これは非常に民主的なマナーです。
2009.11 橋梁&都市PROJECT

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