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23 道具としてのコンピュータ

23.3 ユーザインタフェース


23.3.6 共通のインタフェースが要望されること

 パソコンが多くのデバイス(単能の道具と考えて下さい)の集合の性格を持ちますので、個別の道具単位で別々の技能と技法とを使うのでは混乱が起こります。DOS(disk operating system)は、外部記憶装置の種類や数が変わっても、それらを単にディスクの番号で区別するだけにすることで、ユーザのプログラムを書き換える手間を省くようにした管理用のプログラムです。ディスク装置を直接制御するプログラムをデバイスドライバと言い、DOSを介します。これは、装置のメーカー側が準備し、ユーザはDOSが提供する制御コマンドの方を使います。装置を切り替えるときの手続きは、DOSが管理します。Windowsの環境に使うoperating system(OS)は、DOSの進化したものです。ディスクだけに限らず、種々の擬似的装置(オブジェクト)をユーザが間接的に使うための専用の制御方式を提供しています。デバイスが多いので、制御の種類が多くなり、分厚いマニュアルを参考にしなければなりません。多様な機能を引き出すためには、或る程度の共通化した技能と技法(インタフェース)の提案が必要になります。WindowsのOSはマイクロソフト社が提案したもので、いわば標準化を提案しているのですが、必ずしもすべてのユーザが好意的に受け入れているのでもありません。
2009.11 橋梁&都市PROJECT

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