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21. 代数学的図形の計量と作図

21.3 図形のコピー


21.3.1 寸法数値を使わない図形のコピー

 見本とする実体のある図形(平面・立体とも)があって、そのコピーを制作することは普通に見られます。図形の特徴を表すとき、寸法は重要な情報ですが、必ずしも数値を媒介に使うとは限りません。設計図を元に図形を制作するとき、設計図は実体ではありませんので、寸法を数値で指示しなければなりません。大量生産される工業製品では、最初の形状は設計図を元に製作するとしても、実体のある原形が決まれば、その実体をコピーする作業工程の方が多くなります。検査の段階で寸法を当たりますが、それも、数値を直接扱うのではなく、原形と比較する方法も応用します。平面図形は、基本的には手で描くものです。自由な図形を描く芸術的な活動ではなく、元図形が既にあって、それを手作業でなぞって描く道具が種々工夫されています。
2009.9 橋梁&都市PROJECT

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