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21. 代数学的図形の計量と作図

21.2 代数学的な図形


21.2.3 計測装置側のレコーダ

 コンピュータにグラフ作図の指示を与えるデータを準備する場合も、幾何学的な図形を描く場合も、作図法は、寸法データとのセットで考えます。物理的な観測や計測で時系列データを得る場合に限ると、測定データをグラフに描くレコーダはほぼ必須の装置です。グラフはアナログ的な性質の表示ですので、レコーダもアナログ装置を使うのが標準でした。しかし、データを解析に載せるには、グラフを数値化(デジタル化)する必要がありますので、ここに寸法計測とデジタル化の技法が応用されます。その作業は、アナログ量の測定データを一旦テープレコーダに記録すること、これをグラフで再現すること、そして、グラフを読み取って数値化します。音声を記録するテープレコーダを利用したいのですが、これは交流波形を記録する方式ですので、直流成分から低い周波数までの記録ができません。デジタル方式のテープレコーダは特殊ですので、通常のテープレコーダよりも高価でした。テープに代えてコンピュータ用メモリを使う方式が開発されました。しかし、メモリ容量が小さかった時代は、長時間・高速・連続の記録ができませんでした。デジタルカメラが普及し、大容量で小型のフラッシュメモリが安価に利用できるようになって、この事情が劇的に変わりました。現在では、音声のレコーダも小型のデジタル機器に変わりました。テレビでインタビューアがマイクを突きつけているのを見ますが、そのマイクが電池駆動のデジタルレコーダになっています。
2009.9 橋梁&都市PROJECT

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