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18. 平面図形諸量の合成

18.2 離散と連続の調整


18.2.8 離散的な座標値しか得られないこと

図18.4 デジタイザの機能を組み込んだグラフィックス

 パソコンのグラフィックスモニタを使えば、図形の座標を求める簡単なデジタイザをプログラミングすることができます。これは、手で図のトレースをすることを電子的な媒体を介して行いますので、作図と対に行います。自作するなら、プログラミング言語にはVisual Basic系が便利です。座標値は、モニタのピクセル座標で得られますので、デジタイザ画面に設定したウインドウ座標系に直しても、飛び飛びの値(離散値)でしか得られません。したがって、得られた座標値を修正するポストプロセッサを準備する必要があります。写真測量は、この過程を処理する理論を工夫します。幾何学理論を応用すれば一意の解が得られると単純に思い勝ちですが、離散値から、精度よく実数座標値を逆算するところで旨く行かなくなります。実践的な解決は、複数のデータから最小自乗法を応用して推定値を求めなければなりません。この章の始めに解説した形状の予備設計の場合には、画面上でインタラクティブに修正する機能を使いますが、最終的にはキーボードから座標値の確定値を入力して完成させます。
2009.6 橋梁&都市PROJECT

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