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18. 平面図形諸量の合成

18.2 離散と連続の調整


18.2.4 丸めはレポートの表現技法で重要であること

 表18.2の作成では、数値の丸めと書式を踏まえています。書式は、数の読み易さと検査を目的としますので、有効数字を5桁前後に抑え、大きな数、小さな数も0の数字が少なくなるように表します。数値は、小数点位置を合わせて右寄せで表現すると、数の大小を眼で判断することができます。科学技術計算では、指数表現を使う場面もありますが、絶対値に大小差があっても、すべて同じ文字数並びの書式になり、眼で見て判り易い書類表現になりません。桁数範囲が大小広く分布する数は、対数化して表すと、狭い数値の範囲に収めることができます。グラフに描くとき、尺度を変えると、受ける印象も変りますので、レポートとして体裁を整えるときには、表現方法を吟味します。技術計算書では、途中経過の数を丸めた数値で表しても、その数値を次に使うとき、丸めた値にするか、計算直後の丸める前の数にするかの選択があります。手計算の時代は、精度を落とさないようにするため、桁数の多い数字で書き残す必要がありました。コンピュータを利用する計算では、メモリに数値を残しておくことができますので、表示は見易さの方を優先できます。
2009.6 橋梁&都市PROJECT

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