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18. 平面図形諸量の合成

18.2 離散と連続の調整


18.2.3 電卓はれっきとしたコンピュータであること

 電卓は、広く普及していますので、有り難みを感じなくなりましたが、安価なものから高級な関数電卓まで、機能違いの多くの種類があります。桁数位置を指定して丸めの選択ができる電卓は中級器です。筆者は、これにルート機能付きを常用しています。電卓の使い方を小学校で教えることの是非が議論されたことがあります。計算技術の立場から言うと、電卓を使いこなすための知識は、小学生には少し無理かな、と言う気がします。例えば、最も単純な機能の電卓であっても、オーバーフローやアンダーフローのエラーが起きますが、どのようなメカニズムで起こるかについて理解がないと、正しい使い方ができないからです。科学技術計算に使う高級関数電卓は、丸めの機能を持たないことも多く、丸めはユーザの責任で処理します。プログラミング言語では丸めに使う方法が複数ありますし、言語によって関数名に違いがありますので注意が必要です。ハードウエア的な整数化は切り捨てですので、実数を四捨五入で丸めるときは、最後の桁位置の次に5を加算してから整数に直す技法を使います。
2009.6 橋梁&都市PROJECT

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