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17. 図形の諸量

17.5 その他の定数


17.5.1 梱包の寸法

 なにかの品物を梱包して輸送するとき、その品物外形の縦・横・高さの寸法が必要です。英語ではPackage Size(パッケージサイズ)と言います。入れ物として、身近にはダンボールを眼にしますが、大きなものはコンテナがあります。その空間を有効に利用するように種々の工夫があります。計算幾何学の問題としては、特に注意を払う計算ではないのですが、二つの図形の干渉検査には、図形の外形である矩形または直方体の干渉を予備的な検査に使います。投影図などを与えられた画面に程よく納める場合の予備計算などに応用します。図形の外形の情報を求める計算幾何学の課題には凸包(convex hull)図形を求める問題があります。平面上の複数の座標点があるとき、二次元図形の凸包は、図形の外形が凸多角形を構成するような点だけの集合を求めることです。パッケージサイズが座標値だけの最大最小値を求めることに較べて、判定に手間が掛かります。三次元の座標点の場合には、与えられた座標を丁度包み込む凸多面体を決める問題です。一般的には、この凸多面体の面は三角形で構成されます。眼で見れば一瞬で判定できることでも、眼の無いコンピュータが座標値を手掛かりにして凸包を求めるようにするためには、賢いプログラミングをしなければなりません。
2009.5 橋梁&都市PROJECT

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