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17. 図形の諸量

17.3 計算式の整理


17.3.5 幾何モデリングの面リストセルには面の向きを含むこと

 第10章で紹介した多面体データのリストセル構造を利用して体積計算を行う場合は、任意の座標位置(標準は世界座標の原点)を共通頂点とし、個別の多角形面を底面とする錐体の集合で体積と二次モーメントを計算します。このとき、面の位置と向きの情報を元に、共通頂点が底面のどちらにあるかの情報を判定して錐体の体積の正負を決めます。また底面の面積を計算するとき、底面の形状を三角形の集合に直して周回積分をするのですが、このときにも共通頂点を決めておいて、多角形の表(おもて)図形を左に見る向きに頂点をたどります。頂点のリストセルは、所属する面の情報を持たせていません。面を周回するデータは辺のリストセルを使います。辺のリストセルは、接続する面、頂点、面を周回して隣接する辺(ウイング辺)へのポインタを持たせていますので、これを利用して面の面積計算に使う頂点座標を順に求めることができます。平面図形のマスプロパティは、計算の考え方が同じですので、厚み(x軸方向の高さ)が1である柱として立体的に考えます。
2009.5 橋梁&都市PROJECT

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