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17. 図形の諸量

17.3 計算式の整理


17.3.2 三角形の二次モーメントを二項積で表すこと

 構造物の設計作業のとき、三角形の部材断面要素があると、断面積の計算、さらには断面二次モーメントの計算が厄介です。そのこともあって、任意の向きにある三角形は、前章図16.8で示したように、二辺を座標軸に平行にした直角三角形の集合で考えます。デザインブックなどには、この直角三角形について、二次モーメントの計算式が示されています。この計算を、二項積を使って整理すると、下のような簡単な表現式が得られます。ただし面積Fは二辺をベクトルとした外積の1/2で計算し、重心位置は三頂点の位置ベクトルr1, r2, r3の平均値で計算します。二次モーメントは対称な三次のマトリックスの形で得られます。対角線位置以外の成分は、二次モーメントではなく、統計処理の相関を計算しているのですが、前章の最後の段落、式16.1では相関モーメントとしてあります。
式17.2 三角形の二次モーメントの計算式
2009.5 橋梁&都市PROJECT

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