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15. 隠れ面と隠れ線処理

15.3 関数図形の隠れ線処理


15.3.1 曲面を曲線の集合で立体的に表す方法

 何かの事象を、数学的な表現としてy=f(x)の一価関数形でモデル化し、グラフとして表すことは、研究手段として普通に行われる方法です。事務処理関係で良く使う統計データなどのグラフ化のツールは、EXCELなどの表計算ソフトで利用できます。これらは通称でビジネスグラフと言い、その便利さから、科学技術計算でも広く利用されています。科学技術関係では、2つの媒介変数を使うz=f(x,y)の関係を曲面として描きたい需要も少なくありません。立体的な地形図の作図が一つの例です。板の応力や変形の構造解析では、FEM(有限要素法)の解析結果を表すときにこの種のグラフ化を応用します。このとき、隠れ線処理をした図15.1のような線図を描くと、立体的な関係が分かり易くなります。この表現方法を工夫するときに、幾何モデルの考え方を必要とし、計算幾何学と関連を持つようになります。
2009.3 橋梁&都市PROJECT

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