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15. 隠れ面と隠れ線処理

15.1 装置に依存する処理


15.1.5 モニタはシミュレータになったこと

 コンピュータゲームの古典的な定番名作の一つにフライトシミュレータがありました。もともとは、操縦技術の習得に、高価な実物航空機を使う代わりに、擬似的な装置で実習する実務上の意義で開発されたシステムです。ゲームセンターでのレーシングカーのシミュレータなどにも応用され、コンピュータゲームとしてブームになりました。これを支える技術の一つがコンピュータグラフィックスです。このようなコンピュータの使い方は、実物ではなく、擬似的な装置をモニタ上に表示し、そこで、或る程度の見通しを立てたところで、実際に応用する方式です。モニタは仮想世界(virtual reality)を覗く道具になり、元々の数値計算に重点があったプログラミングに代わって、仮想の物や装置をモニタ上で作成して制御することが、プログラミングの課題になってきました。これが、「オブジェクト指向プログラミング」の意義です。
2009.3 橋梁&都市PROJECT

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