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13. 透視図と射影変換

13.4 射影変換に関する二三の問題


13.4.6 奥行き情報の扱いには立体図形の射影変換がある

 モンタージュパースを作成するとき、幾つかのグラフィックス技法を必要としますが、その一つが合成したい図形の前後関係を考え、手前の図形の輪郭で後ろ側を描かないようにします。これが隠れ面の課題です。ビットマップデータで画像を作成するとき、この合成はペインティングの技法で簡単に得られます。しかし、例えば、林の中で立体的に樹木が並んでいるような景色の中に、別の対象物を入り込ませるように描くとなると、複数の近景と遠景とを個別に分解して合成しなければなりませんので、かなり面倒な作業になります。隠れ面・隠れ線の解説は、二つ後の第15章を当てます。このときに、図の奥行き情報を必要とします。平行投影の場合には奥行き情報の扱いが単純ですが、中心投影の場合には奥行き情報の扱いが少し面倒になります。この章は、平面図形の射影変換について、種々の計算式を紹介しましたが、この第13章の続きとして、次章で立体図形の射影変換を説明します。
2009.1 橋梁&都市PROJECT

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