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11. 二平面の交差計算と応用

11.3 二面の交差線を計算するアルゴリズム


11.3.7 交差直線と交差辺とを区別して使う

図11.3 干渉は面が凹の交差の箇所で計算する
 干渉計算の基本的な部分は、二面(説明のためA,Bの記号を使います)の交差で生じる新しい辺を決定することです。これに交差辺の用語を当てます。多面体表面の多角形図形は、無限に広く考えた幾何学的平面上にあって、有限の領域にあります。交差辺は、二つの平面が、向きを凹の角度で交わる無限に伸びた幾何学的直線上に生じます(図11.3)。この直線を交差直線とします。このときの向きの約束が重要です。交差直線は二面の交わりでできる谷線です。谷線の正の向きは、左にA、右にBを見る向きと約束します。この交差直線の定義は、世界座標の原点からこの直線に降ろした垂線の跡の位置ベクトルと、直線の向きを示す単位ベクトルの対です(式11.3)。一方の多角形図形の面を構成する辺が、相手側の面と交差する交点は、交差辺の始点または終点の候補です。しかし、相手側の多角形図形の内側に入っていなければ候補になりません。多面体を構成する多角形の平面図形は両方とも有限の領域ですので、単純に辺と面の交点を計算するだけでなく、交点が両方の平面図形に共有されていることが必要です。この新しい交点で頂点を定義し、以前の辺を区切り、相手側の面に入った切片と頂点を消去し、辺の接続条件を新しくします。言葉で説明すれば短いのですが、プログラミングでは種々の可能な条件と、特殊な条件も考えなければなりません
2008.11 橋梁&都市PROJECT

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