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11. 二平面の交差計算と応用

11.2 面の交差


11.2.1 多面体の干渉処理の基本は面の交差計算であるく

図11.1 二つの多面体の論理和PUNI
   二つの立方体を材料として、それを重ね合わせたように立体を合成した図11.1のような形状を考えます。論理的な処理を考えるときは、二つの充実モデルの論理和と捕らえることができます。現実に二つの立方体から図11.1の形状を作成する加工処理は幾つも考えられます。一つの方法は、論理的に共通する部分を、他方の材料から削りとった図11.2のような形に加工して、それを組み合わせます。コンクリート製品やプラスチックで形状を構成するときは、全体形状の雌型に相当する型枠や金型を製作して、そこに材料を流し込む方法で造形します。形状のデザインの段階では、幾何モデルを考えておいて、現実では不可能な論理処理を応用した加工を加えることができます。このとき、多面体を構成する面の交差を計算し、面の交差で生じる新しい辺を追加し、相手側の多面体にめり込む辺を削除し、面を周回する辺の接続を再構成します。この計算の基本原理は二面の交差ですが、より具体的に言えば、一方の面を構成する辺(線分)と相手側の面との交差です。この処理を組み立てるには、前もって、幾つかの基礎的な計算法を理解しておくことから始める必要があります。その第一は、幾何学的な平面の交差を扱う代数学の問題です。

図11.2 二つの多面体の引き算PSUB
2008.11 橋梁&都市PROJECT

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