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9. 図形の変換の数学

9.1 変換処理の分類


9.1.2 次元の変わる変換も扱う

 図形を数学的に扱うときは、考えている空間に立体・平面の言葉を当て、同じ意義で3次元・2次元と分け、記号的に表すときは2D、3Dのように使います。そうすると、便宜的に1Dも使い、また4D以上の、非現実的な空間にも考え方を広げます。これは、仮想の擬似的空間で考えますので、擬似の意義の英語を使って、アフィン(affine)空間と言います。数学は、もともと抽象的な学問ですので、実体がある図形の数学的変換を表す用語にもアフィン変換と当てます。具体的に図形のデータを扱う場面では、下の表9.1のように分類して、考え方を整理しておきます。

表9.1 図形の変換を扱う場面の種類

番号

変換の方向

説   明

1

1D → 1D

一般的な数学関数y=f(x)の形を考えるときです

2

2D → 2D

平面図形の変換

3

2D → 1D

平面図形の面積を求める、などを考える場合です

4

3D → 3D

立体図形の変換

5

3D → 2D

投影図や展開図を求める場合です

6

3D → 1D

立体図形の体積を求める、などを考える場合です

7

1D → 2D

半径を与えて円を描くなどの場合です

8

1D → 3D

一辺の長さを与えて正六面体を決めるなどの場合です。

9

2D → 3D

平面図形データから立体図形を合成する、などの場合です

2008.9 橋梁&都市PROJECT

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