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8. 二直線の交点計算と応用

8.3 平面図形の干渉処理


8.3.2 領域の内外の位置関係を調べる

 上下に重なった切り紙で、下側に入る線分では外形線との交差が無い場合もあり、その線分が上側の切り紙モデルの外にあって見えているのか、完全に隠れているのか、の判定が必要になります。これには、線分の代表点Pを決めておいて、その点が、或る領域Rの「内側に在るか・外側に在るか」の判定を使います。予備的な処理として、領域Rを囲う矩形枠の寸法を求めておきます。点Pの位置がこの矩形枠の内側にあれば、領域Rの内側に在る可能性があります。そこで、Pを端点とし、領域Rの外側に適当な端点Qを設定します。そうしておいて、線分PQと領域を構成する辺との交点の数を数えます。交点の総数が偶数であれば、点Pは領域Rの外側、奇数であれば内側です。この判定では、交点の座標計算までは必要がありません。線分PQが領域Rを構成する頂点を通るときは(X形以外の交差)判定が複雑になりますので、Qの座標位置を少し変更して計算し直す方が単純化します。
2008.8 橋梁&都市PROJECT

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